その4

8、9ページ見開き。(扉の天を仰ぐカットを1ページ目として)
直前のモノクロ3連発と同じアングルだが、こちらのほうが笑みをたたえている分だけ普段の吉澤ひとみらしい。大人の階段上るシンデレラでありながら、どこかに少年が潜んでいるスマイル。のっけからシリアスなショットが続いたためか、ここでやっと安心できるってわけだ。それにしても、曇天模様の南の島ってのも悪くない。
10ページ目。
南の島の気持ちよさを表現してみましたって感じのカット。写真集ってやつには決まって横になるカットがあるわけだけど、この表情見てると、そういう形式にならったわけではなく、急に少年吉澤氏がバターっと寝っころんだような気がしてくる。と言うか、そうであってほしい。
11ページ目。
寝転んだ吉澤の口から赤い花。赤と言う色を配置することによって浮かび上がる吉澤氏の肌の白さに息を呑む。
ところで、この赤い花に関して、吉澤ひとみ研究会の間で次のような議論が起こっているのは周知のとおりだろう。つまり、あの花は吉澤ひとみがどこかから摘んできて口にくわえたのものなのか、それとも、吉澤ひとみの口の中で成長して開花した花なのか、だ。無論私は後者を支持している。と言うか、そうであってほしい。